20100416 no more Hiroshima か no more Hirosimas か

spacertransparent2.png
spacertransparent2.png

新Jays時事英語研究.png

no more Hiroshima か no more Hirosimas か

2010-04-16

今回は no more シリーズの番外編です。英語基本形容詞・副詞辞典に「ノーモア・ヒロシマ」に関する解説があったので、少し検証してみたいと思います。
(1) 当該辞典の 1129 ページには下記のような記述があります。
ちなみに、日本語の「ノーモア・ヒロシマ」を英語にする場合は、必ず複数の "-s" を付けて No more Hiroshimas! とする。*No more Hiroshima! とすると「広島はもう存在しない」の意に解釈される [松本]
・Hiroshima, the first atom bombed city in the history of the world, held its second peace festival as its citizens prayed there would be "no more Hiroshimas..." (広島 (歴史上最初の被爆都市) で、市民が「ノーモア・ヒロシマ」を願う中、第 2 回平和祭が開催された。) (Hiroshima Marks 'Atom-Day' Urges World Efforts for Peace Pay-Per-View - Christian Science Monitor - ProQuest Archiver - Aug 6, 1948)
(2) Google で用例検索すると、下記のような結果が得られました。
・no more Hiroshima: 9,590 件
・no more Hiroshimas: 18,000 件
→件数そのものにそれほど大きな開きはないようですが、このヒット件数には日本人が掲げるプラカードの文字を描写した表現や、日本で叫ばれる「ノーモア・ヒロシマ」の声を表現したものも数多く含まれています。よってここはやはり、「広島のような都市はもういらない」を意味するのであれば、Hiroshimas のように表現する方が良いでしょう。