no more than の用法#3
2010-04-12
本日のテーマはいわゆる「鯨構文」です。比較級を苦手とする方は少なからずこの用法がネックになっているようです。それでは具体例を挙げながら解説しましょう。
これは、A ≠ B の否定的な強調を C ≠ B または C ≠ D の例を挙げて説明する成句です。C ≠ B または C ≠ D の例は出来る限り極端な例が好まれます。
(1) A is no more B than C (is) の構文: A ≠ B は C ≠ B と同様だ
・He is no more a terrorist than I. (彼がテロリストでないのは、私がテロリストでないのと同様だ。→私と同様、彼はテロリストではない。)
→B が共有されています。
・For most applications, I/O with character streams is no more complicated than I/O with byte streams. (大半のアプリケーションでは、キャラクタ ストリームの I/O はバイト ストリームの I/O 同様、複雑ではない。)
→B は形容詞も可能です。
(2) A is no more B than C is D の構文: A ≠ B は C ≠ D と同様だ
・But a collection of facts is no more a science than a heap of stones is a house. (しかし石を積み上げても建物にはならないように、事実を積み重ねても科学的なものにはならない。)
→この構文と直接関係はありませんが、 a science にも注意しましょう。これは「科学的なもの」と訳します。同様の例に、an art があり、これも「アートのようなもの」と訳すことができます。
この構文は色々なパターンをじっくり見ていくとそれほど複雑な構造はしていません。上記の例文をよく見て理解しましょう。次回は、この成句の少し上位レベルの例を見てきます。