Jay's翻訳教室#3
2010-08-08
先日行った Jay’s 翻訳教室 の内容を一部アップします。
本講座では「学校の宿題」的な英訳から、「ネイティブ」の視点に立った英訳への指導を心がけています。つまり単なる「逐語訳」的な英訳ではなく、原文の日本語を解析し、よりダイナミックで自然な英文を作成できるようにするというものです。
下記に例を挙げます。
[原文] Smarter Health や Smarter Cities では膨大なデータの分析が必要になる。ただ,その仕組みを整えるには相当なコストがかかる。民間企業にとってはビジネスにしづらいのでは。[後編]クラウド経由で様々なプレーヤが連携,通信事業者は「専業」脱皮を - 編集長インタビュー:ITpro
[試訳] The development of "Smarter Health" and "Smarter Cities" requires the analysis of large amounts of data at considerable cost. Is this not a disincentive for private investment?
[解説]
訳注1: 「Smarter Health や Smarter Cities の発展には」とすれば、原文内容がより明確になります。
訳注2: ①原文中の「ただ」は 2 文を 1 文にした関係で削除しています。②「膨大なデータの分析」と「相当なコスト」は、どちらも負荷のかかるものなので 1 文にまとめて訳出。③「その仕組み」とは The development of "Smarter Health" and "Smarter Cities" のことなので、繰り返しを避けるため省略。
訳注3: "Isn’t this ~" の書き言葉です。(話し言葉で訳すのであれば "Isn’t this ~" になります)。
訳注4: 「ビジネスにしずらいのでは」の部分は、disincentive(行動[意欲]を妨げる(もの)) を使用します。これがまさにネイティブの感覚です。
訳注5: 「民間企業」を private enterprises や private companies とすると、Is this not a disincentive for private enterprise to invest in [this sort of business]? となり冗長です。よってここは、private investment と簡潔に表現します。
本セミナーは月 1 回開講しています。ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。