few の用法#4
2010-05-01
本日は代名詞の few の用法です。これは a few of...のパターンと few of...のパターンがあり、一般の辞書では前者を「少数の人 [もの]」、後者を「ほとんど~ない人 [もの]」と訳しています。しかしここはそれほど単純ではありません。本日はこの点について説明しましょう。
(1) 基本形容詞・副詞辞典における few of の例文:
・Few of the students pass the examination.―Leech and Svartvik (その学生のうち試験に合格したのは少なかった。)
→ここは「その学生のうち試験に合格したのはほとんどいなかった。」という訳も可能です。
・They have many supporters, while we have few.―Quirk et al. (彼らには支持者が多いが私たちには少ない。)
→ここも「彼らには支持者が多いが私たちにはほとんどいない。」という訳も可能です。
(2) リーダーズ内の説明:
不定冠詞の有無による訳の違いを「気持ちの問題であり必ずしも数量の大小による相違ではない」としています。これは両者の意味の違いが「客観的」というよりはむしろ「主観的」な意味合いが強いことを意味しているようです。
(3) a few of...と few of...の訳し方:
基本的には規範文法書通りに訳すべきですが、few of...を「少数の~」と訳さないと通じないこともあります。実際の英語では十分起こり得ることなので、臨機応変に対処してください。また、このような場合、コメントシートで訳注を付けるようにしましょう。
次回も few の用法について触れます。