「many + 複数名詞」と 「the many + 複数名詞」の違い
2010-05-12
本日は「many + 複数名詞」と「the many + 複数名詞」の違いを扱います。後者は意外に多い用法ですが、学校ではあまり触れないので違和感を覚える日本人は多いようです。これが分かれば a lot of the の用法もすぐに理解できます。
下記にWhy Do So Many People Have Bad Memories of Middle School?からの例を挙げましょう。
(1) many + 複数名詞の例:
・Many people, though certainly not all, have bad memories of the middle school experience, and there can be numerous reasons why these experiences seem common. (多くの人々が (もちろん全員ではない) ミドルスクールで嫌な経験をしており、これらの経験が同一のものに思える数々の理由がある。)
【研究】この many people は though certainly not all が続くのが分かるように、限定のかからない「多くの人々」を指しています。
(2) the many + 複数名詞の例:
・This comes as no surprise to the many people who found their own middle school or junior high experience unfortunate or difficult. (ミドルスクールや中学校での経験が痛ましいあるいは辛いと感じている多くの人々にとって、このことは何ら驚きに値しない。)
【研究】1. この the many people は上記の経験をしている多くの人を指すので、限定の the が必要です。
2. この unfortunate は「同情を誘う」「悲しむべき」「痛ましい」などを意味しています。
如何でしょうか。何も難しくないですよね。一般の辞書や文法書であまり触れていないのが本当に不思議です。
次回は、a lot of the と a number of the を解説します。